天涯孤独の身であった大沢明里に、ようやく訪れた安息。それは夫、達也との出会いであった。二人は夫婦となり、慎ましい暮らしを送っていたが、ある日達也がくも膜下出血で倒れてしまうという不幸が襲う。途方に暮れる明里が下した決断…。それは、かつて袂を別った義父、修一の元に行くことだった。不本意ながらも医療費の無心をする明里に、修一が出した条件とは…。