「なに、アメリカからマネキンが届かないだと!?」業界初となる『人間と瓜二つの超精巧マネキン』完成披露プレゼン前日。社運を賭けた一年がかりの大プロジェクトを任された君島は、この日サラリーマン人生最大のピンチを迎えていた。取り返しのつかない失態に意気消沈する君島。だが、その様子をじっと見ていた妻が慰めでも励ましでもなく、窮地を一発逆転する提案を夫に投げかけた。「…私がマネキンになってあげようか。そんなにリアルなマネキンだったらバレないんじゃない?」愛する夫のため、幸せな夫婦生活のため。そんな妻の悲壮な決意を夫は受け入れたが…。