漠然と感じていた「このままでは女として終わってしまう」という不安は四十路を迎えた頃から日に日に強くなっていった。家庭で求められるのはよき妻、よき母であることだけ。自分の中にある女の部分はずっと放置されたままだった。マッチングアプリに手を出したのは自分が女であることを確認するため。今では他人に抱かれている時だけが本当の自分でいられると感じている。